空き家活用ケーススタディインタビュー01

空き家活用ケーススタディ
祖母が残してくれた家で
茅野の魅力を外国の人に発信したい
金井さん
居住地:埼玉県所沢市(2拠点暮らし)
移住時期:1992年頃から

居住地:埼玉県所沢市(2拠点暮らし)
移住時期:1992年頃から
茅野市にある亡くなった祖母の家を残したいと民泊をはじめた金井さん。埼玉県所沢市に暮らしながら、通いで家を整備し、昨年民泊としてオープンさせました。
幼い頃から祖母が住む茅野を訪れてきました。民泊にした家は平成4年築で、祖母は築後間もなく施設に入ったため、以降は金井さんが年1回、数日程度荷物の整理などに訪れていました。時折この家に友人を招くと、「みんな気に入って、もう一度来たいという人ばかり」だったと言います。
祖母は3年前に亡くなりました。当時はちょうど、外国の友人の誘いで山梨の民泊の運営をはじめた頃。祖母の家を残したくても、自分は年に数日しか来られません。そこで、「月に1回くらい誰かが来て喜んでくれて、風を通す頻度が少し増えればいいな」と、山梨での経験を活かして家を民泊にすることにしました。
火災報知器や水回りの整備には補助金を活用したものの予想以上に費用がかかり、障子や網戸は自分で張り替えました。冬場は水道の凍結や除雪の問題で閉鎖するため、1年目はわずか1か月間の営業でしたが、米民泊仲介大手Airbnb(エアビーアンドビー)を通じて2組が利用しました。意外とニーズがあることに驚きました。
山梨の民泊は利用者の大半が富士山を目当てに訪れる外国人だといい、「茅野にも外国の人にたくさん来てもらって、諏訪地域のよさを伝えられたら」と考えています。茅野は東京から2時間半というアクセスのよさに加え、諏訪大社・諏訪湖などの観光スポットや温泉が豊富で、ゴルフ場や山も近く、色々な楽しみ方ができるところに可能性を感じています。
「この家は8人まで泊まれます。ホテルは1部屋に2~3人ですが、複数家族のグループで来日した外国人など大人数に対応できるのも民泊の魅力だと思います」。
普段はリモートで山梨の民泊を管理しながら、茅野の民泊には月に1回、1週間程度来てお手入れをしています。作業中に気づいたことをもとに管理マニュアルを作り、清掃を担当してくれる人を探すつもりです。また、今後は外国人がイメージする日本要素を詰め込んだ「ギャル部屋」や「キティちゃん部屋」といったテーマごとの部屋づくりも検討中です。