空き家活用ケーススタディインタビュー03

空き家活用ケーススタディ
憧れの風景を求めて
わずか1年でのスピード移住
山本さんご夫婦
居住地:神奈川県川崎市(Iターン)
移住時期:2024年

居住地:神奈川県川崎市(Iターン)
移住時期:2024年
2024年11月から茅野での新生活をスタートさせた山本さんご夫婦。前年10月に市内物件見学ツアーに参加してから、わずか1年でのスピード移住を果たしました。
生まれも育ちも神奈川県川崎市の山本さん。高校卒業後、電気関係の仕事に就き、夜勤もある職場で38年間勤務してきました。昨年、2人の娘が独立し、残りの人生について考えはじめたといいます。
頭に浮かんだのは八ヶ岳の景色。山梨県小淵沢町に祖母が住んでいたことで子どもの頃から田舎の暮らしは身近なものでした。趣味のバイクではメルヘン街道、ビーナスラインを走り、奥さまとの交際中にはスキーをしに、家族ができてからは勤め先の保養所への旅行で、人生の折々に訪れた蓼科は、思い出の地でもありました。
八ヶ岳を眺めて暮らしたいとひとりで移住先を検討し、奥さまに初めて移住の話をしたのは10月のツアーに誘った時でした。奥さまも当時の職場に一区切りつけようと考えていたため「なんて気が合うの」と思ったそうで、「お昼にバーベキューが食べられるから」と軽い気持ちで参加することに。古民家からリフォーム済の物件、土地などを5~6件見学し、先輩移住者、市職員らとの食事を楽しみました。すっかり茅野が気に入ったものの、冬の寒さに不安があったため、1月に再度ツアーに参加。その後、移住体験住宅に申し込み、4月に1か月間茅野の暮らしを体験しました。
体験中に早速、家探しをはじめ、川崎へ帰る間際に仮契約にこぎつけました。見つけたのは体験住宅から徒歩5分、築46年の空き家です。内見で2階に上がると、八ヶ岳、南アルプス、小泉山などが目に飛び込んできました。「全方向に見晴らしがいい」その眺めに感動し、購入を即決。家自体は20坪で500万円ほどでしたが、断熱工事や水回りの交換に家の購入金額を上回るリフォーム代がかかりました。山本さんは「工事に入ってからでないとわからない不具合もある。リフォーム代には余裕をもって」とアドバイスしています。
11月に工事が完了すると、川崎の自宅を引き払い、すぐに引っ越してきました。心配していた寒さは「空気がきれいなので気持ちのいい寒さです」。新天地での生活は毎日が新鮮で刺激的。引っ越しの片付けが落ち着いたら、森林関係の仕事を探すつもりです。